新宿事件2009/05/14 23:18

ジャッキーチェン主演の映画「新宿インシデント」を観てきました。
中国人密入国者が、新宿あたりの暴力団とからんで権力抗争に巻き込まれていくというお話。
本国で問題になっている通り、ハードなバイオレンスがてんこ盛りですが、ストーリー展開の中では必然的なものとしてうまく描かれている為、特に過剰であるとか違和感があるとかといった印象はなかったです。
フィクションとして割り切って観ているせいもあるけどね。
人殺しも厭わないダーティな役柄のジャッキー。仲間を思う優しさゆえの行動とはいえ、自分が犯罪者であるという自覚を持ち続けている為か、終始陰鬱とした表情のまま。観ているこちらもどよ~んとしてしまいます。
ジャッキーと刑事役の竹中直人との共演が、この映画の見所でしょうが、ちょっと薄っぺらかも。脚本が欲張りすぎなんでしょう。でも日本人と中国人、ごちゃまぜのキャスティングにしては良く出来ていると思いました。中国人だらけの新宿の風景も、全然ありだなって感じです。
ラストは、まったくすくいようの無い終わり方。
近年稀に見る後味の悪さ。
所詮、法を犯して密入国してきた者は、真っ当な生き方が出来ず幸せには暮らしていけないということか。そういう戒めの映画かもしれませんね。