癒しの島2007/03/07 17:32

「癒しの島、沖縄の真実」
野里 洋 著
ソフトバンククリエイティブ 刊

を読んだ。
著者の野里洋氏は本土出身でありながら、沖縄復帰前から琉球新報社に勤務し新聞記者をしていた経歴からか、この著書の中で語られている沖縄は、歴史・文化・芸能・人々の暮らしぶりや基地問題の実情等々、的確に沖縄の姿を捉えており、かなり読みごたえのある一冊であった。
特に、第4章「基地の重荷いまも」の中で述べられている「米軍再編」にからむ普天間飛行場移転問題など、「沖縄の自立」をキーワードに、記者の目で見事に論説している。
また第3章「沖縄サミット開催」の項では、開催決定までのエピソードから、サミットが行われた当時の沖縄県内の様子、沖縄県民の対応、笑えるエピソードの数々等、興味深く読むことが出来た。
著者が沖縄への想いを込めて、「真実の沖縄」を読者に向け、硬軟取り混ぜて綴った、正統派「沖縄論」である。
お薦めの一冊です。