観光の哀しみ2010/08/17 22:37

「観光の哀しみ」
酒井順子 著
新潮文庫 刊

を読んだ。
観光って「哀しい」のだろうか。という疑問を持って読み始めた本書。うん、確かに哀しいと思える場面は、観光にはあるのかもしれません。これが「旅」であったなら、ちょっと考え方は変わるのであろうけれども。
10年前に書かれた本なので、今とは若干時代のズレが感じられるけれども、それほど違和感はなかったように思うが、内容に対してすべて共感できるのかといえば、ちょっと違うかなという感じもした。
というのも、観光にもう少し自主性を持てば、きっとこの哀しみも回避できるのではないか、という気がするからだ。
まあ、それも著者はわかって言っているようですが。
しかし、自分も昔は、この手の哀しみを感じることが多かったように思う。
でも最近は、すっかりそんなことも感じなくなりました。
それは自分が少しは大人になったからなのか、それとも鈍感になったからなのかは、わかりません。