沖縄力の時代2009/04/12 20:45

「沖縄力の時代」
野里洋 著
ソフトバンク新書 刊

を読んだ。
著者の前著「癒しの島 沖縄の真実」に引き続き、沖縄の歴史や伝統、政治経済を通して、沖縄の持つ可能性や内側の問題点などを、著者の体験に基づいて綴った一冊。
読み進めていくと、本書ではどちらかといえば、沖縄が内包する問題点ばかりが指摘されているように思え、「沖縄力」という「力」が明確に語られているわけではない。「沖縄力」とは、そのような重大な問題が存在する時代に対して、社会も人も柔軟にしなう力であって、外に対して積極的に働きかける「力」ではないということらしい。
ストレス社会から抜け出し、沖縄に通ってしまうのも、まさに沖縄の持つ「力」のなせるワザというわけだ。
しかし、この「力」が、これからの日本にとって進むべき方向を示しているかというと、ちょっと眉唾だ。