大島渚著作集2009/03/17 21:48

「大島渚著作集 第3巻 わが映画を解体する」
大島渚 著
四方田犬彦 編
平沢剛 編
現代思潮新社 刊

を読んだ。
大島渚監督の「日本の夜と霧」上映打ち切りに対する自信の抗議文から「御法度」のインタビューまで、監督自身が執筆した自作に対する自註的文章を収めた一冊。
最初の抗議文からそれ以降、かなり過激な文章が続くが、60年代から70年代そして「戦場のメリークリスマス」頃になると、その過激さも鳴りを潜め、大分落ち着いた文章になってくるのは、時代の流れなのか、それとも監督としての成熟度なのか。とにかく監督のすべての作品に対する強い思いが伝わってくる。
しかし、自分の作品に対して、単に注釈にとどまらないこれだけの文章を残してきた監督がいるだろうか。
映画監督と作家とはイコールなのだと、つくづく思い知らされた。
巻末に収録されている未発表シナリオ「日本の黒幕」は、かなり面白かった。大島監督によって映像化されていれば、きっと傑作というか異色作になっていただろうに。